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【ジャズの種プロジェクト】「くっちゃん合宿」にジャズキッズ100人!同じ曲で4グループそれぞれの個性。ジャズに感じるとんでもない子ども育成力。


2024年9月21日(土)〜22日(日)の2日間、「蝦夷富士」とも呼ばれる北海道を代表する名山「羊蹄山」を望む「倶知安町」で「北海道ジャズの種プロジェクト・倶知安合宿」が開かれ、道内5拠点6スクール+地元倶知安高校吹奏楽部の子どもたち約100人が参加しました。




北海道ジャズの種プロジェクトとは?

『ジュニアジャズで街を元気に!』を合言葉に、道内各地にジャズスクールの活動を広げるプロジェクト。札幌ジュニアジャズスクールの活動をモデルに、2013年に広尾町の広尾サンタランド・ジャズスクールと羊蹄山麓周辺の町々によるMt. Youtei Jr. JAZZ School、2014年にはまくべつジュニア・ジャズスクール、砂川市の砂川キッズジャズスクールが発足し、道内5 地域のスクールが1 年を通じて合同で活動を行っています。(引用元:https://go-sjf.com/activity/146/ )


毎年9月ころに合宿、11月ころに「ともだちコンサート」を、各スクール拠点にて持ち回りで開催しています。その他、年間を通じて情報交換を行い、活動の充実を図っています。




参加した子どもたち【小〜高校生の104名が参加】

Mt. youtei Jr. JAZZ school(倶知安町)

SJF Junior Jazz Orchestra(札幌ジュニアジャズスクール小学生クラス・札幌市)

Club SJF(札幌ジュニアジャズスクール中学生クラス・札幌市)

砂川キッズジャズスクール(砂川市)

まくべつジュニア・ジャズスクール(幕別町)

広尾サンタランド・ジャズスクール(広尾町)

倶知安高校吹奏楽部(倶知安町・特別参加)


倶知安高校吹奏楽部のみなさんは、ジャズ種合宿始まって以来の地元高校生の参加となりました。



今回の内容【メンバーが協力し合って自ら考える】

100人の子どもたちをA~Dの4つのグループに分け、上級生となる倶知安高校吹奏楽部のメンバーが指揮をとりながら、グループごとの「WatermelonMan」(ジャズのスタンダード曲)を完成させ、披露し合うというものでした。それぞれのグループには、各スクールの講師を務めるプロ奏者1人が就きました。



グループワークの様子

ワクワクが止められない子、緊張で顔がこわばった子、様々な感情を持ちつつ自分のグループの集合場所に集まりました。講師の先生がワークの概要を説明した後、いよいよ高校生が指揮を取りながらの楽曲アレンジのスタートです。


なにせバリバリのジャズキッズたちを前に練習の指揮を取るのは、高校生にとっても初めての経験。たどたどしいながらも何とか進めると、次第にジャズキッズや講師から少しずつ意見が出始めます。「こういう風に入ったらどうか?普通のアドリブじゃ面白くないからこうしたらどうか?などなど。一人が意見を言い始めると、自分も負けずに、と意見を出します。まさに社会の良い縮図を見ているようです。中にはレベルが高すぎてついて行けない子も出てきますが、周りの高校生や中学生が、おもむろに近づいて、内容を簡単にして教えます。


担当講師の個性もポイントとなりました。講師の先生も我慢しきれず(笑)ワークの中心になり、回し始めますが、みんなを笑わせながら進める講師、ニコニコしながらたまにしゃべる講師、出来るテンポの最速でやってみようと言い出して子どもたちの苦笑いを誘う講師、スタイリッシュに構える講師など様々なのに、普段子どもたちに教える経験をもってしっかりグループに個性を植え付けていきます。



グループ発表【驚きの発表。同じ楽曲なのにまったく飽きない不思議】

保護者や各スクールスタッフ、講師らが見守る中、全グループがWatermelonManを演奏するという、一見とてもつまらない内容ですがまったく飽きません。観客も子どもたちの発表に心打たれ、また子どもたちも自分たちで一生懸命考えた楽曲を発表する喜びが見て取れました。



まとめ

広尾サンタランド・ジャズスクールスタッフとして参加した石原の感想です。


合宿では通常子どもたちは参加者であるわけですが、見ている保護者やスタッフからは「演者」に見えていました。グループのいたるところで、意見を交わしてうまく言って喜んだり、失敗してちょっと揉めたり、うまくできない子に声をかけたり、無数のドラマがありました。過去の開催でもこのドラマはあったはずですが、今回のグループワークでは、その状況がわかりやすく伝わった気がします。


自ら考える(しかもグループという組織の中で考える)→考えを具体化する→結果を発表して実践する→結果を受け止める→満足感を得たり反省したりする


わたしが10年前に広尾のジャズスクールを始めて見たとき「ジャズの子ども育成力にとんでもない可能性」を感じたわけですが、今回、その片鱗を強く感じる結果となりました。

音楽業界に限らない「自分らしく生きるノウハウ」を子どもたちは体感することができたのではないでしょうか?

ますます将来が楽しみな「ジャズの種プロジェクト」です。





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